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コーヒーの未来を考える――日本福祉大学附属高校 出張授業――

6月のある日、日本福祉大学附属高校のスポーツ科学コースの生徒24名を対象に、コーヒーのサステナビリティをテーマにした出張授業を行いました。

今回の授業は、「生徒たちに社会との接点を持ってほしい」という先生方の想いと、未来を担う若い世代に“くつろぎ”の背景にある考え方を伝えたいという私たちの思いが重なって実現したものです。コーヒーを通じてサステナビリティについて考える時間を、一緒につくることができました。

1限目では、コーヒーがどんなふうに育ち、どんな道のりを経てカップに注がれるのかを、動画を交えながら紹介しました。農園での栽培から収穫、精製、輸送、焙煎、抽出まで、たくさんの人の手と時間が関わっていること。そして、農園の担い手不足や気候変動といった課題もあること。普段何気なく飲んでいるコーヒーの背景にある現実を、生徒のみなさんは真剣に受け止めてくれていました。

そのあとは、ペーパードリップでコーヒーを淹れる体験です。初めてのドリップに少し緊張しながらも、湯の注ぎ方や香りの変化に驚いたり、楽しんだり。自分の手で淹れたコーヒーを味わうことで、飲み物としてのコーヒーに対する関心がぐっと深まったようでした。

 2限目は、抽出後に残るコーヒーかすの再利用について考えるワークショップ。コーヒーを大切にするということは、飲み終わったあとにも目を向けること。グループに分かれて、自由にアイデアを出し合ってもらいました。

「消臭剤に使えるかも」「肥料にして植物を育てるのはどう?」「染料として使えそう」など、実用的な意見がたくさん出る中で、「アート作品に使う」「スポーツシューズの脱臭材にする」といったユニークな発想もあり、スタッフも思わず「なるほど!」と感心する場面がありました。

コメダが大切にしている“くつろぎ”は、ただの空間や時間ではなく、素材を大切にすること、人を思いやること、そして社会や環境への配慮といった、目には見えにくいけれど大切な心づかいの積み重ねです。今回の授業を通して、そうした考え方を少しでも感じてもらえていたら嬉しいです。日々の暮らしの中で、サステナビリティを意識し、持続可能な社会を担っていってくれることを願っています。

コメダではこれからも、地域の学校や団体と一緒に、喫茶文化や“くつろぎ”の心を次の世代へ伝える活動を続けていきます。コーヒーを通じて、人と社会、そして地球とのよりよい関係を考える時間を、これからも大切にしていきたいと思います。