
地域とともに、未来を育てる——コメダ珈琲店 沖縄泡瀬店の子ども職場体験
- 2025年9月2日
- 持続可能な消費に関する教育と啓発、コミュニティへの参画と投資品質とお客様
沖縄市のコメダ珈琲店 沖縄泡瀬店で、子どもたちが店舗スタッフの仕事を体験できるイベントが定期的に開催されています。制服を着て、実際の業務を体験するこの取り組みは、子どもたちにとって貴重な学びの場であると同時に、コメダの未来を育てていく大切な機会です。
このイベントを立ち上げ、運営しているのが沖縄泡瀬店店長の佐次田さん。今回は、その背景や想いを伺いました。

スタッフの声から始まった、地域全体の願い
——このイベントは、どのような経緯で始まったのでしょうか?
佐次田さん:
沖縄泡瀬店で働いているパートさんが、「子どもに職場体験をさせてみたい」と話してくれたのがきっかけです。その方のお子さんが近くの小学校と中学校に通っていて、去年の年末くらいから「やってみたい」と言ってくれていたんです。最初に聞いたときから「いいな」と思って、すぐに動き出しました。

——働いていた地域の方の声がきっかけだったんですね。
佐次田さん:
そうですね。泡瀬って、地域のつながりが強い場所なんです。だから、自然と「みんなで子どもを育てていこう」っていう空気があるんですよね。コメダとしても、そういう地域の流れに寄り添う形で何かできたらいいなと思っていました。
——準備で大変だったことはありましたか?
佐次田さん:
制服の準備ですね。子ども用のサイズで白い制服を用意して、近くの刺繍屋さんにロゴを入れてもらいました。エプロンの丈は、お店のスタッフさんが手縫いで調整してくれて。全部で3着、全部手作りです。

週2回の開催、子どもたちの笑顔が原動力
——現在はどのような形で運営されていますか?
佐次田さん:
月曜と木曜の週2回、事前予約制で開催しています。電話や店頭で申し込みができます。対象は3歳から9歳まで。今のところ、みんな楽しんでくれています。
——体験内容はどんなことをするんですか?
佐次田さん:
ミニシロノワールやキッズプレートの調理補助、接客、提供などです。制服を着てバックヤードに入ると、冷蔵庫を見て「すごい!」って目を輝かせたり、パンの量に驚いたり。ソフトクリームの巻き作業やチェリーのトッピングもやってもらいます。トースターの操作はスタッフが行いますが、最後の仕上げは子どもたちに任せています。


——印象に残っているエピソードはありますか?
佐次田さん:
先日参加された子はすごく上手で、将来スタッフになってほしいなって思いました(笑)。あと、親御さんのほうが楽しそうなんですよ。感想を書いてもらっているんですが、「夏休みの自由研究にします」って言ってくれた方もいました。そういうのを聞くと、やってよかったなって思いますね。
地域と企業が一緒に育てる未来
——他店舗でも展開できそうですか?
佐次田さん:
制服があれば、すぐにでもできると思います。あとは、子どもと接するのが得意なスタッフがいれば。私は今、子どもとの話し方を勉強中です(笑)。やりたい店舗があれば、一緒にやれたら嬉しいですね。
——地域とのつながりについて、どう感じていますか?
佐次田さん:
地域の方に支えられている店舗なので、何か恩返しをしたいという気持ちがあります。今回のイベントも、参加された方だけじゃなくて、地域の人たちが喜んでくれているのが見えるんです。そういう関係性があるからこそ、こういう取り組みができるんだと思います。
——今後、どんな展開を考えていますか?
佐次田さん:
もっといろんなことをやっていきたいです。沖縄県立コザ高校へ出張授業を行うなどの連携もありましたし、地域と一緒に成長していけるような取り組みを続けていきたいですね。


小さな体験が、大きな記憶に
「ちっちゃい頃の思い出って、ずっと心に残るものだと思うんです」と語る佐次田さん。沖縄泡瀬店の子ども職場体験イベントは、地域の力を借りながら、未来を育む小さな一歩として、確かな手応えを感じさせてくれています。
いつの日か大きくなった子供たちにとって、コメダ珈琲店との思い出が素敵なものであること。そして、コメダ珈琲店のくつろぎがそのときも確かなものであり続けること。それが、”心にもっとくつろぎを” というミッションとともに私たちが目指す未来です。