KOMEDA COMES TRUE.

これからの未来のために。~コメダ珈琲店と大和証券がコラボ店舗に込めた想いとは~(前編)

これからの未来のために。~コメダ珈琲店と大和証券がコラボ店舗に込めた想いとは~(前編)

未曾有のコロナ禍に揺れる2020年7月、吉祥寺西口にオープンしたコメダ珈琲店と大和証券のコラボ店舗「コメダ珈琲店 吉祥寺西口店」。<喫茶店×証券会社>という異色のコラボレーションは、どのようにして実現したのか。両社のポストコロナに対する想いと、コラボ店舗にかける期待について、株式会社大和証券グループ本社専務執行役 荻野明彦氏をお招きして、弊社代表の臼井がお話を伺いました。

写真左:株式会社コメダ 代表取締役社長 臼井興胤/写真右:株式会社大和証券グループ本社 専務執行役 荻野明彦氏

異業種どうしのタッグが目指す新しい喫茶店の形

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株式会社コメダ
代表取締役社長 臼井興胤

臼井 : このたび、念願の大和証券さんとのコラボ店舗を無事にオープンさせることができました。これからもよい関係を続けていけるよう、よろしくお願いします。

荻野 : こちらこそ、よろしくお願いします。
実は、学生時代によくこの吉祥寺で待ち合わせしてまして。非常に吉祥寺は思い出深い町です。この場所に喫茶店という形でのコラボレーション店ができることが、感慨深いです。

荻野 : 約1年前にまずお会いして、2度目にお会いしたときに、臼井社長が「本気でやりましょう」とおっしゃったんです。その臼井社長の心意気に非常にわれわれも感動しましたし、ぜひ成功させたいと思ってます。

臼井 : 僕も学生時代、大学が近かったこともあって、根城にしていた地域でもあるんです。人生不思議なものですね。この場所からこんな新しい取り組みができるのは、とても素晴らしいことです。

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株式会社大和証券グループ本社
専務執行役 荻野明彦氏

荻野 : それで計画はトントン拍子に進んだのですが、そこへこのコロナウィルスの流行があったために、4月予定のオープンが延期になりました。コロナショックにより、私たちを取り巻く環境はこの数か月で激変しましたね。

臼井 : コロナ以前の常識を疑う時期に来ていると思います。社会活動の自粛により大気汚染が減少し、空気がきれいになったといった環境面の改善がありますね。そこから、大量のCO₂を排出しながらオフィスビルを維持し、ストレスを抱えて満員電車で通勤する必要が果たしてあるのかという問題意識が、社会全体で大きくなったように思います。
私の若いころは、それこそ「24時間働けますか」というフレーズに象徴されるような20世紀型の働き方がもてはやされ、企業利益が社会全体の進化や豊かさに直結していた時代でした。みんなががむしゃらに頑張って生産性も効率性も急伸した一方で、さまざまな弊害も生まれました。コロナショックは、過剰な生産性やサービス追及を見直すひとつのきっかけになったと思います。
以前から本部社員にはテレワークを奨めてきましたが、今回のことで一気に進みました。

荻野 : コロナに象徴されるような、社会全体が大きく変動していく現代において、時代に合わせた取り組みは欠かせませんね。大和証券でも、このコロナ禍で全社員1万人を対象にテレワーク制度を拡充しました。

臼井 : ただ、店舗はテレワークというわけにはいきません。デジタル全盛期とはいえ、人がモニター越しにインタラクションできるかといえば、難しい。むしろ、人と人が物理的につながりにくくなった今だからこそ、地域の中でゆったりできる空間で、くつろげる「空気感」が大事なんじゃないかと。この「空気感」はコメダからお客様に対して、一方的且つ画一的に提供するものではなく、お客様自身が主人公として自律的に感じられるもの。お客様が日々コメダでくつろぐときに持たれるブランドに対する期待や納得感に応えていくことで、ともに作り上げるものだと考えています。

荻野 : デジタルの時代に、よりくつろげる場所っていうことですかね。

臼井 : そうですね。人間が動物である限りは、やはりそういうのはなくならないと思います。荻野さんは、コロナによる影響をどのようにとらえていますか?

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荻野 : 私は社会規模の危機が迫ったときに最も大切なことは、必要なところにきちんとお金が回る仕組みがあることだと考えています。間接金融が主体の日本では、従来は銀行に頼る部分が大きかった。しかし、コロナ危機を契機に、寄付やクラウドファンディングなどお金の回る新しい形が注目されています。この流れは今後も拡大し、定着していくでしょう。弊社も子会社であるFintertech株式会社のクラウド型投げ銭システム「nugget(ナゲット)」を通じて、5月にJ-WAVEの「#音楽を止めるな」というアーティスト支援プロジェクトに参画しました。これは趣旨に賛同した人が少額から寄付できる仕組みで、音楽だけでなくスポーツなど多分野に展開できるでしょうし、新たな直接金融の可能性を示すものと考えています。

臼井 : 投げ銭というのは、いわゆるクラウドファンディングのような。面白いですね。今の時代、若者が自己実現や社会貢献にしっかり向き合っているので、今後このような取り組みは大きくなっていくのでしょうね。

荻野 : コメダさんは、他にも意識して変えていこうという部分はありますか。

臼井 : コメダは2018年に誕生50年を迎えたんですが、椅子とテーブルがあってコーヒーが出てくればくつろげたのは、もはや過去の話。21世紀のくつろぎは、体よりも“心”を癒すものではないかと思うんです。コーヒーの美味しさやくつろげるソファなどの機能性だけでなく、そこに社会的、情緒的な付加価値がなければならない。それで、“心にもっとくつろぎを”プロジェクトをはじめました。創業時からの50年間と、これからの50年ではくつろぎの中身は進化しなければならない。そのためにも重視しているのがコメダらしいサステナビリティ活動です。

荻野 : 経済的価値の追求だけでは世の中はもう成り立たなくなっていて、それとセットで社会的な価値を生んでいかないと認められない、という側面がありますね。

臼井 : コメダは地元密着型の企業として、それぞれの生活圏で草の根的にサステナビリティ活動を推進しています。地域の小学生に名古屋の食文化をテーマに食育活動を行ったり、コメダファンの集まり「コメダ部」で健康やサステナビリティを意識したメニューを開発したり、コーヒー粕を使ったワークショップを開催したりしています。また、メニューの切り替えで発生してしまう在庫ケーキを「子ども食堂」へ寄贈するなど、地域やお客様との繋がりを大切にしたSDGs(*1)の目標達成に向けた取り組みを実施しています。

(*1)「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」。2015年に国連サミットで採択され、国連加盟193か国が2016年~2030年の15年間で達成するために設定された17 の目標を指す。

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食育活動(2019年6月)

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コメダ部のワークショップ(2019年12月)

次回、SDGsに対する両社の想いと吉祥寺西口店が担う役割、そしてこれからの両社のコラボレーションについてお話は続きます。