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これからの未来のために。~コメダ珈琲店と大和証券がコラボ店舗に込めた想い~(後編)

これからの未来のために。~コメダ珈琲店と大和証券がコラボ店舗に込めた想いとは~(後編)

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株式会社大和証券グループ本社専務執行役 荻野明彦氏をお招きした対談の後編は、共に未来を考えるべき「SDGs」と「お金」の話についてです。弊社代表の臼井がお話を伺いました。

写真左:株式会社コメダ 代表取締役社長 臼井興胤/写真右:株式会社大和証券グループ本社 専務執行役 荻野明彦氏

未来へ向けた課題解決のための「SDGs」、両社の取り組みとは?

臼井 : メニューでいうと、昨年10月アラビカ種100%にリニューアルした「コメダブレンド」は、生産農家を取り巻く様々な課題解決に取り組む取引先から豆の調達をしています。コメダでくつろぐお客様は、コメダでコーヒーを飲むことを通して間接的に課題解決に貢献できるという仕組みです。
大和証券さんの取り組みも教えていただけますか。

荻野 : 私たち大和証券グループのSDGsへの取り組みとしては、やはりお金に関わる部分が大きいですね。証券会社は、資本主義を支える一番のメインプレイヤーです。資本主義の負の側面として、どうしても経済格差を生んでしまう。だから貧困をなくしたり、世界中の子どもたちに教育を受けさせたりといった取り組みに、資本市場を通じて貢献できる方法を模索中です。たとえば株式会社大和ネクスト銀行で取り扱っている「応援定期預金」は、預金に一定割合乗じた金額を、お客様が選んだSDGsに貢献する団体に寄付できる仕組みです。

臼井 : それはお客様の意識的な参加を促せるインフラになりますね。

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荻野 : それから、特にこれから重要度を増すであろう分野が「食」であり、全世界の人たちに安全な食を提供することが課題だと思っています。そこで2018年に株式会社大和フード&アグリ(以下、DFA)を設立し、農業や食料分野を取り巻く社会課題を解決すべくさまざまな施策を行っています。そのひとつとして、熊本県で栽培したベビーリーフをスーパーなどに出荷し、こちらの新店舗でもサラダ用素材として提供しています。

臼井 : コメダのサラダには通常、キャベツを使いますが、この店舗ではDFAさんのベビーリーフを使用したメニューを採り入れる予定です。これもまた、SDGsを重視するDFAさんの食材を食べることで間接的にSDGsに貢献できるということで、他社との差別化につながると考えています。

荻野 : これは野菜販売で利益を出すということではなく、DFAで「こんな取り組みもやっている」という情報発信の意味合いが強いですね。情報発信という観点から、大和証券とコメダさんともにこの店舗のもたらす効果を期待している部分があります。

コラボ店舗の担う役割とは?

臼井 : 私は新店舗を、コメダの思いを発信する基地にしたいと考えています。その取り組みのひとつとして、お客様の小さな取り組みがSDGsに繋がることを実感していただけるよう、各所に「ストロー不要な方は教えてください」といった様々なメッセージを記した「SDGsカード」を置きました。

荻野 : これ、面白いですね。

臼井 : えぇ。本当に小さな取り組みでもつながるんだ、ということを実感していただけるかと思います。多岐にわたったカードですが、無理やり繋げたものはひとつもないんです。

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店内のSDGsカード
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左:吉祥寺西口店オリジナル ステナイカップ
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臼井 : 他にも、規格外で廃棄されていた有田焼カップを無駄にしないよう「ステナイカップ」を使ったり、テイクアウト需要の高まりに合わせて環境配慮型ストローやレジ袋を採用したりといった多くの取り組みをしています。ちなみに、スタッフの着用する制服も、廃棄される玉ねぎの皮から抽出した成分を織り込んだ生地で作っているのですよ。

荻野 : 玉ねぎの皮を再利用しているのですか。

臼井 : はい。「SDGs」と銘打つと敷居が高く感じられるかもしれませんが、一人ひとりが少しずつ気をつけるだけで、環境にも人にもやさしくなれたりする。投げ銭システムのようなきっかけとなるインフラさえあれば、人間は行動できるものです。

荻野 : そうですね。

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臼井 : 広大な土地を買って緑化するといったことより、日常の中でみんなに意識してもらう活動のほうがコメダらしい。コメダに行くと自然に『一日一善』している――そういった差別化で、お客様の「くつろぎ」の形が進化していったら素晴らしいことだと思いますし、企業としての変換点になりうると考えています。

「くつろぎ」ながら、「SDGs」、「お金の未来を考える」きっかけに

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荻野 : 新店舗は吉祥寺駅目の前の一等地にあります。ここに限らず、これまで各支店で1階を証券会社の店頭として使ってきたわけですが、場所によっては時代にそぐわないもったいなさが出てきました。そこで2階に機能を集約させてカウンセリングスペースを広く取り、1階は返却するなど大和証券グループ全体で店舗の効率化に取り組んでいます。この店舗もその一環で、コメダさんが入店することで今後、ビジネスとしておたがいにwin-winの効果が得られるのではないかと考え、声をおかけしました。1階のコメダさんにコーヒーを飲みに入ったら、SDGsにも取り組んでいるという気づきがあり、証券会社に相談できる仕組みがあって、関心を抱いたお客様が「じゃあちょっと2階にも行ってみようか」と気軽に上がれるシステムは、おたがいがハッピーになれるのではないでしょうか。

臼井 : そうですね。相乗効果を期待しています。

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荻野 : 証券会社の役割は株式や投信を販売するだけでなく、子育てに必要なお金や相続の問題など、ライフプランについて回る悩みに大きく貢献することができます。実際に、オンラインでは「SODATTE(そだって)」という子育てとお金の情報サイトを運営し、情報発信しています。オフラインではこういったゆったりとした空間で、生活に身近な「金融情報」という付加価値も提供していく、そのためにはここはぴったりの空間だと思いますね。

臼井 : まさに「くつろぐ、いちばんいいところでお金の未来を考える」というコンセプトそのものですね。私たちとしても、SDGsへの貢献について大和証券さんの規模による影響力は、コメダがいまだ持ち得ていないスケール感がありますし、タッグを組んで推進できるのは光栄なことです。一方で、コメダには地域密着ならではの、一人ひとりのお客様とのフランクな関係性づくりに強みがあります。SDGsに関しても、日々の生活の中で少しずつ感じる「気づき」を行動変化につなげていくのが得意です。そういう意味で、それぞれの強みを生かしあえればうれしいですね。

荻野 : これからの社会において、企業は経済的価値とともに社会的な価値を生んでいかなければ認められません。特に最近の若い学生はソーシャルな部分を重視しますから、単に経済的な利益だけを追求していれば、優秀な人材は得難くなるでしょう。そのためにもSDGs的な感覚を経営に取り入れていかなければ、社員からも地域社会からも世間からも評価されない時代になってきていると思いますし、この流れはポストコロナに向けてさらに加速していくことでしょう。

臼井 : そうですね。

荻野 : ですから社会的・経済的価値を両立させる経営を実践しています。FintertechやDFAもそうですし、7月からは株式会社CONNECTというスマホ証券もオープンします。そしてコメダさんともこうしてタッグを組むなど、何らかの形で本業との結び付きのある分野にビジネスチャンスがあると感じています。

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臼井 : せっかくコラボレーションしたのだから、いつものようにコメダのお客様を喜ばせるだけでなく、大和証券さんともwin-winになるように、「SDGs」、「お金の未来」をともにちゃんと考えて、その先へと繋がっていくようにしなければいけない。そのためにコメダとして何ができるのか、日々考え、実践する必要があります。新店舗オープンはスタートであり、ゴールじゃない。これを機に、両社でともに取り組める活動を今後増やしていきたいですね。本日はありがとうございました。